キョンセーム(クリーニングクロス)
キョンセームというクリーニングクロスをご存知でしょうか。
一言でいうと、小型の鹿「キョン」の皮で作られた使い込む程に性能がアップする天然素材のクリーニングクロスです。
キョンセームは、メガネ・レンズ・楽器などのクリーニングに適しています。人工的なクロスと比べて手垢の除去能力は圧倒的で一度その良さを知ると手放せなくなります。
キョンセームは、幻の超高級バイオリン「ストラディバリ」、F1の名門「フェラーリ」のマシンのクリーニングにも用いられました。
サイズ(面積)が大きくなるにつれてコストが上がりますので、お手入れする対象のサイズに合わせて購入するのがおススメです。
【株式会社春日(KASUGA)製品の場合】
サイズ 価格
25×25㎝ 3,600 円
20×20㎝ 2,200 円
15×15㎝ 1,450 円
12×12㎝ 650 円
※2020/9/28現在
ちなみに私は15×15㎝を愛用しています。(メガネ、腕時計、スマホ、Blu-ray、PSVRレンズ、カメラレンズ等で使用)
キョンセームクロスとは
キョンとは、中国や台湾を中心に生息する小型の鹿で、厳選したキョンの皮をなめして作られたクリーニングクロスがキョンセームです。
なめし皮はきめがとても細かく、セーム革の中でも最高級品とされています。楽器やカメラレンズ、骨董品、刀剣などの手入れのほか、理美容用品の素材、伝統工芸品の道具としても使われています。
古くは刀剣、宝物などの手入れや金銀箔製造手入れ、スキンケア(タオル、ハンカチ代わり)・包帯(現在のバンドエイド)など多くの適材として使用されてきました。
一般に言われるセームとは次元の違う品質・能力を発揮する歴史と伝統に裏付けられたクリーニングクロスです。
キョンセームクロスの特徴
■優れた脱脂能力
キョンセーム に使われている天然素材は人工素材とは違い、繊維組織が極めて細く、皮脂、手垢、指紋など油脂汚れの吸収や除去に最適な素材で細かな汚れも残りません。
■最適な加脂能力
キョンセーム は、きめの細かい繊維に天然コラーゲン成分を含んでいますので、汚れを綺麗に拭き取りつつ、本来の輝きと深い艶を再現します。
■静電気除去能力
お手入れしがたいスマホ、パソコン、テレビ等の液晶画面についた塵や埃も、静電気を除去しつつ、きれいに拭き取る事ができます。
主な用途
キョンセームはよく人工のスーパークロスなどと比べられますが、全く比べる物では有りません。人工クロスは吸水性や物を拭いて綺麗にする能力がありますが、キョンセームにも同じ能力があり加えて加脂・除脂性能といった能力を発揮します。
キョンセームは、メガネ・レンズ・楽器など含め下記の様な用途で使用できます。
・メガネ(メガネ、サングラス)
・液晶画面(スマホ、テレビ、パソコンなど)
・レンズ(カメラレンズ、スマホカメラレンズ、望遠鏡レンズ)
・楽器(バイオリン、ギター、サックス、トランペット、ピアノ)
・ガラス、陶器(グラス、窓ふき、陶器)
・精密測定器(マイクロメーター、ノギス)
・その他(車、腕時計、ジュエリー、CD・DVDなど)
お手入れしにくいスマホ・テレビ・パソコンなどの液晶画面についた塵や埃も静電気を除去しながら綺麗に拭き取ることができます。
カメラ本体などの精密機器を包んでの保管など、加脂・除脂性能(油分が必要な物には最適な加脂をし潤いを与え、油分の必要でない物には油分を取り除きます)、湿度管理能力、防カビ能力等キョンセーム独自の性能を発揮します。
使用前の準備
①のばす
開封したらまずキョンセームを四方八方から引っ張り軽く揉んで、柔軟性を出してから使用してください。少々形が崩れますがこの柔らかさがキョンセームの能力を発揮します。
②表裏の確認
キョンセームには表面(吟面)と裏面(床面)があります。ブランド名が有る面が表面で基本は表面を使って拭き取りを行います。
表面の性能は裏面を上回りますが、初期使用時は滑りが悪いのが特徴です。表面で引っ掛かり感のある物は、裏面で拭き取ってから表面で仕上げていくとベストな使用感を得られます。
お手入れ方法
キョンセームの初期性能は90%程度で、少し使い込んでいくと100%になり、正しく使い込んで手入れしていくと110%、120%と育っていくそうです。
キョンセームは革製品ですので使い込んで味を出させることが重要です。独特の味が出ると何物にも代え難く手放せないものになります。
使用するにつれキョンセームが少しずつ汚れていきますが、クリーニング対象に汚れを戻すことはありません。(出来るだけ使い込んでから洗うようにしてください。短期間での洗いの繰り返しはキョンセームの成長を妨げます)
①洗い方
40度程度(お風呂程度)のお湯で石鹸またはハンドソープで押し洗いする。
②乾燥
乾燥は陰干しで行い、まだ少し濡れている状態で四方八方に引き伸ばしたあと乾燥し、乾燥後は再度引き伸ばし最後に片手で少し揉む。