ヴェノム(2018年)
2018年公開のマーベル・コミックのキャラクター「ヴェノム」を主人公にしたアメリカ合衆国のSF映画です。
スパイダーマンの宿敵として有名なマーベル・コミックのキャラクター「ヴェノム」は、「スパイダーマン3」(2007年)でトファー・グレイスが演じ映画に初登場しています。本作品は、その「ヴェノム」に焦点を当てたスピンオフ作品になります。
また、本作品の続編「Venom:Let There Be Carnage(ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ)」(原題)が2021年6月頃に公開されることが既に決まっています。
ヴェノムについてですが、人にシンビオートとという地球外生命体が寄生して生まれたキャラクターで、融合後も人と地球外生命体の人格が存在し、行動しながら二つの人格?が会話します。
今作は、誕生にスパイダーマンが関与していないため胸と背中に蜘蛛の模様はありませんが、代わりに全身に白い血管のような模様が浮かび上がっています。
ヴェノムにとって、一人称は「We(俺たち)」で、弱点は火と4000~6000Hzの音です。エネルギー補給のために人間を捕食するほか、テイタートッツ(ハッシュドポテトの小さい版)とチョコレートを好んでいます。
好戦的で獰猛(どうもう)な性格ですが、今回の宿主エディ(トム・ハーディ)に対しては言う事を素直に聞き入れ、終盤では率先して彼を救うなど人間臭いところを垣間見せます。また自尊心が高く、「寄生虫」呼ばわりされるとすぐ逆上します。
基本情報
公開年:2018年
製作国:アメリカ
原題:Venom
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
上映時間:1時間52分(112分)
映論区分:PG12(12歳未満の年少者の閲覧には、親又は保護者の助言・指導が必要)
時代設定:?
みどころ
【みどころ①】エディ・ブロック(トム・ハーディ)とヴェノムの融合
【みどころ②】エディがヴェノムを使ってカールトン・ドレイクの部下から逃げるシーン
【みどころ③】エディとヴェノムの融合後の掛け合い
スタッフ
監督:ルーベン・フライシャー
<主な監督作品>
「ゾンビランド」シリーズ
・「ゾンビランド」(2009年)
・「ゾンビランド: ダブルタップ」(2019年)
「ヴェノム」(2018年)
キャスト
トム・ハーディ
<主な出演作品>
「インセプション」(2010年)
「ダークナイト ライジング」(2012年)
「レヴェナント: 蘇えりし者」(2015年)
「ダンケルク」(2017年)
「ヴェノム」(2018年)
ミシェル・ウィリアムズ
<主な出演作品>
「ブロークバック・マウンテン」(2005年)
「シャッター アイランド」(2010年)
「ブルーバレンタイン」(2010年)
「マリリン 7日間の恋」(2011年)
「マンチェスター・バイ・ザ・シー 」(2016年)
「グレイテスト・ショーマン」(2017年)
「ゲティ家の身代金」(2017年)
「ヴェノム」(2018年)
リズ・アーメッド
<主な出演作品>
「ナイトクローラー」(2014年)
「ジェイソン・ボーン」(2016年)
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」(2016年)
「ヴェノム」(2018年)
受賞歴
なし
あらすじ ※ネタバレ注意
ある日、地球外生命体を捕獲し持ち帰ったライフ財団所有の宇宙探査ロケットが地球へ帰還途中に東マレーシアの森の中に墜落する。生還した飛行士に寄生していた地球外生命体は救急隊員へ寄生し、ライフ財団へ向かうため近くの町へ移動する。
一方、カリフォルニア州のサンフランシスコで記者として働いていたエディ・ブロック(トム・ハーディ)は、医療福祉から宇宙開発まで多くの科学分野を取り扱う「ライフ財団」が死者を出すほど危険な人体実験を行っていることを知る。
エディは、恋人で弁護士でもあるアン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)のパソコンから得た情報をもとにライフ財団の創始者にしてCEOであるカールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)に取材を申し込み実験のことを問い詰めるが、ライフ財団の根回しにより会社をクビになり、それに巻き込まれる形でアンも職を追われたため、仕事と恋人の両方を失う。
それから半年後、就職先を探していたエディは、人体実験に疑問を抱き始めたライフ財団の女性研究者ドーラ・スカース博士から相談を受け、力を借りてライフ財団の実験施設に侵入する。
そこで、エディは、ホームレスで知り合いのマリアが被験者として捕まっていることを知り、彼女を助けようとするが、彼女の身体に寄生していた地球外生命体・シンビオートに寄生されてしまう。
それ以来、エディはシンビオートの声が頭の中で聞こえるようになり、凶暴性や空腹感が日に日に強くなっていく。
シンビオートはエディの体を蝕(むしば)み、一体化しヴェノムとして名乗りだす。ヴェノムはそのグロテスクな姿で容赦なく人を襲い、目玉、肺、内臓等全ての部位を喰い尽くす。
エディは自分自身をコントロールできなくなる危機感や恐怖心を覚える一方、少しずつその力に魅了される。
その頃、エディがライフ財団に侵入してホームレスのマリアと接触したことを知ったドレイクは、マリアに寄生していたシンビオートがエディの身体に移動したのではないかと考え、彼もろともシンビオートを捕らえるよう部下に命じる。
一方、マレーシアに墜落した宇宙探査ロケットから逃げ出した地球外生命体・シンビオートは、次々と宿主を変えながらライフ財団へ向かいライフ財団のCEOドレイクに寄生する。
エディは、元恋人アンの現恋人で医師のダン・ルイスとアンによってシンビオート(ヴェノム)を身体から追い出してもらうが、アンに寄生する。
エディは、ドレイクの部下に捕まりライフ財団の研究所に監禁され、ドレイクに別のシンビオート(シンビオートの隊長ライオット)が寄生していることを知る。ドレイクは、エディからシンビオートが離れたことを知り、エディを殺そうとするが、シンビオート(ヴェノム)が寄生したアンに助けられ、再びヴェノムはエディに寄生する。
ドレイクとドレイクのシンビオート(ライオット)は、地球に他のシンビオートを連れてくることを企み、ロケットに乗り込もうとする。
エディとヴェノムは、ドレイクとライオットがロケットに乗り込もうとするところを阻止しようとするが、圧倒的なライオットの力に苦戦する。
ドレイクとライオットは、エディとヴェノムを振り切りロケットに乗り込むが、ライオットの残した武器で発射しようとするロケットを破壊し、その爆発でドレイクとライオットは消滅する。
後日、一命を取り留めたエディは、ヴェノムが自分に寄生する条件として、悪人以外を捕食しないことをヴェノムと約束する。
エディは家に帰る途中、近所のスーパーに立ち寄り買い物をしていると、ギャングらしき男が店主からみかじめ料を取り立てようとする。
居合わせたエディとヴェノムは、今度この町の人を食い物にしたら食いちぎるとギャングらしき男を脅すが、気が変わり男を捕食した後、夜の街へと消えていく。
後日、エディは仕事でカリフォルニア州にあるサン・クエンティン刑務所に連続殺人犯レッドの取材に行く。レッドは「俺がここを出たらカーネイジ(大殺戮)なるぞ」といい、不敵な笑みを見せる。
感想
見る前までは、ヴェノムの容姿からホラーっぽくグロテスクかと思いましたが、普通に楽しめました。
ストーリーとしては、他のアメコミ映画のスパイダーマンやバットマン(ダークナイト)と比べると少し物足りなく感じましたが、ストーリーが単純な分、何も考えずに見れました。
今までのアメコミキャラと違い、人と地球外生命体が融合して二つの人格を持つので、戦いや行動をしながらその二人の掛け合いが面白かったです。一言でいうと「ハリウッド版ど根性カエル」といった感じです。
続編の公開も決まったということで楽しみですが、個人的には、ヴェノムがアベンジャーズへ参加して、その能力をどのように生かせるか、また仲間と協力してやっていけるのかを見てみたいところです。
この映画がよかった人へのおススメ映画
ダークナイト ライジング(2012年)(トム・ハーディ出演)
スパイダーマン3(2007年)
評価
3.7点/5点満点