グレイテストショーマン(2017年)
2017年公開のアメリカのミュージカル映画です。
19世紀に実在した興行師、P・T・バーナム(以下、バーナムという)の成功を描いた作品です。1844~1845年にかけて、バーナムは、本作品と同様に、小人症の芸名「親指トム将軍」チャールズ・ストラットンを連れてヨーロッパを巡業し、ヴィクトリア女王と面会しています。
また、本作に登場するオペラ歌手ジェニー・リンドも実在した人物で、1850年にバーナムの招きに応じて欧州から渡米し、バーナムの興行で93回(映画では41回の予定でしたが途中で中断)の大規模な演奏会に出演しています。そのジェニー・リンドをレベッカ・ファーガソンが演じているのですが、オペラ会場で歌うシーンは非常に魅力的です。
基本情報
公開年:2017年
製作国:アメリカ
原題:The Greatest Showman
配給:20世紀スタジオ映画(旧社名:20世紀フォックス映画)
上映時間:1時間45分(105分)
映論区分:G(年齢にかかわらずだれでも閲覧できる)
時代設定:19世紀(1840~1860年頃)
みどころ
【みどころ①】オペラ歌手のジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)が「Never Enough」を歌うシーン
【みどころ②】バーナムとサーカス団員のミュージカル
スタッフ
監督:マイケル・グレイシー
<主な作品>
「ロケットマン」(2019年)
キャスト
ヒュー・ジャックマン
<主な出演作品>
「X-MEN」シリーズ
・「X-メン」(2000年)
・「X-MEN2」(2003年)
・「X-MEN: ファイナル ディシジョン」(2006年)
・「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」(2011年)
・「X-MEN: フューチャー&パスト」(2014年)
・「X-MEN: アポカリプス」(2016年) ※カメオ出演
「ニューヨークの恋人」(2001年)
「ヴァン・ヘルシング」(2004年)
「プレステージ」(2006年)
「ウルヴァリン」シリーズ
・「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」(2009年)
・「ウルヴァリン: SAMURAI」(2013年)
・「LOGAN/ローガン」(2017年)
「リアル・スティール」(2011年)
「レ・ミゼラブル」(2012年)
「プリズナーズ」(2013年)
ザック・エフロン
<主な出演作品>
「ハイスクール・ミュージカル」シリーズ
・「ハイスクール・ミュージカル」(2006年) ※テレビ映画
・「ハイスクール・ミュージカル2」(2007年) ※テレビ映画
・「ハイスクール・ミュージカル ザ・ムービー」(2008年)
「セブンティーン・アゲイン」(2009年)
「恋人まで1%」(2014年)
「ネイバーズ」(2014年)
「グレイテスト・ショーマン」(2017年)
「テッド・バンディ」(2019年)
ミシェル・ウィリアムズ
<主な出演作品>
「ブロークバック・マウンテン」(2005年)
「シャッター アイランド」(2010年)
「ブルーバレンタイン」(2010年)
「マリリン 7日間の恋」(2011年)
「マンチェスター・バイ・ザ・シー 」(2016年)
「グレイテスト・ショーマン」(2017年)
「ゲティ家の身代金」(2017年)
「ヴェノム」(2018年)
レベッカ・ファーガソン
<主な出演作品>
「ミッション:インポッシブル」シリーズ
・「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(2015年)
・「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」(2018年)
「グレイテスト・ショーマン」(2017年)
「メン・イン・ブラック:インターナショナル」(2019年)
「ドクター・スリープ」(2019年)
ゼンデイヤ
<主な出演作品>
「スパイダーマン』シリーズ
・「スパイダーマン:ホームカミング」(2017年)
・「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(2017年)
「グレイテスト・ショーマン」(2017年)
受賞歴
第75回 ゴールデングローブ賞
・主題歌賞(曲名:THIS IS ME)
あらすじ ※ネタバレ注意
小さいころから貧しく仕立て屋の息子として生まれたバーナムは、小さい頃に良家の令嬢チャリティと出会い結婚する。
ニューヨークでつつましい暮らしを始めて二人の娘にも恵まれるが、仕事が長続きせず、貿易会社に就職しても、会社の貿易船が台風で沈んでしまい倒産、彼を含む全ての従業員が解雇される。しかしバーナムは沈没した船の船舶登録証を持ち出し、それを担保に銀行から資金を借り、ロウ人形等の世界中の奇妙なものを展示した「バーナム博物館」をオープンさせる。だが客足は振るわず経営は思わしくなかった。
そんなとき、彼は娘のある一言「死んでるものばかり、生きてるものもいないと」という言葉をきっかけにショービジネスの道へと進む。
バーナムは、「求む ユニークな人」とビラを打ち、小人症の男、大男、髭の濃い女、全身刺青の男、結合双生児の兄弟など、世間から隠れるようにして生きていた様々な人を集め、見世物小屋のようなサーカスを始める。
バーナムたちのショーは大盛況となるが、劇評家には酷評され、町の反対派から激しい抗議活動をする者も現れる。
バーナム一家は裕福になりそれなりの生活ができるようになるが、上流社会で成り上がりは受け入れもらえなかった。
バーナムは劇作家のフィリップ・カーライル(ザック・エフロン)と出会い、富裕層を呼び込むため彼をショーの演出家にスカウトする。バーナムの勧誘を受けたフィリップは交渉の末、取り分10%で承諾する。劇場を訪れたフィリップは、有色人種の団員であるアン(ゼンデイヤ)に一目惚れする。
フィリップのコネにより、ショーの仲間を連れてヴィクトリア女王に会うことができたバーナムは、ヨーロッパ一有名なオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と出会う。彼女のアメリカ公演を成功させれば、遂に上流社会の仲間入りができ、娘たちも馬鹿にされなくなると考えたバーナムは、フィリップに劇場運営を任せ、自らはジェニーの公演に全てを注ごうと決めた。
ジェニーの歌声は素晴らしく観客誰もがその歌声に釘付けになり、初公演では大成功を収めて批評家にも絶賛される。バーナムの名声にも箔がついたが、そのせいでバーナムは劇場のキャスト達を避けるようになる。劇場以外により所のないサーカス団員たちは必死にショーを続けるが、バーナム不在の劇場は人気が低迷する。
フィリップはアンをデートに誘うが、たまたま出会ったフィリップの両親は「使用人を連れて出歩くとは」とアンを侮辱し、彼女は逃げ去ってしまう。追いかけたフィリップは気にしないよう伝え、熱心に思いを伝えるが、アンは運命は変えられないと彼を拒絶する。
一方、バーナムは多大な借金を重ねてジェニーの全米公演ツアーを行い、当初は大好評となるが、その道中でジェニーから好意を寄せられ、家族のもとへ帰るため自分抜きで講演を回るよう伝える。ジェニーは自身も演目の一つに過ぎないと機嫌を損ね、二人は決裂し、途中でツアーは打ち切りになってしまう。
ジェニーは最後の公演の舞台で、バーナムに当てつけのように「お別れのキス」をし、新聞の一面にスキャンダルとして取り上げられる。
フィリップに任せていた劇場だったが、町の反対派との争いから劇場が放火され全焼してしまう。フィリップはアンを救出しようと燃える劇場に飛び込むが、劇場には誰もおらず、フィリップが戻ったバーナムに救出され意識不明で病院に運ばれる。
さらにジェニーのツアー中止による負債でバーナムの自宅は差し押さえられ、妻チャリティは自分勝手なバーナムに愛想を尽かして、娘たちを連れて実家に帰ってしまう。
全てを失ったバーナムが独りパブで酒を飲んでいるとサーカスの団員たちが現れ、彼にサーカスを再建するよう説得する。
バーナムは、自分が何のために名声や成功を追い求めていたのかを思い出し、サーカスがいまや自分と団員たちにとって家族であり居場所となっていたことに気づかされる。
重症のフィリップも、アンに見守られてなんとか回復する。
バーナムは去った妻チャリティを追いかけ、関係を修復する。
サーカスの財政的困難も、フィリップが取り分の10%を貯めていた貯金を使って再建することを提案、バーナムサーカスは、タダ同然の波止場近くの空き地でテントサーカスとして新しく復活する。
再開したサーカスは大きな成功を収め、フィリップとアンは結ばれる。バーナムはフィリップにショーマンの座を譲り、妻に寄り添われながら、家族との時を慈しむのだった。
感想
ミュージカルはあまり好きではありませんが、過去に見た劇団四季の「美女と野獣」は感動した経験があります。
本作品を見るきっかけになったのは、周囲や世間の評価が高かったからです。期待し過ぎたのか見終わると普通でした。
ミュージカル映画ということで、音楽と演出に力を入れられていてメッセージ性が強く、映像も魅力的でミュージカルシーンは見入ってしまいました。
ストーリーは実在の人物をもとに、実際の内容に近づけて作られているようですが、展開が早くあいだが端折(はしょ)られているので内容は薄く感じました。
また、取り扱っている内容が身体に特徴を持った人たちを集め、見世物にしてお金儲けをするといった見世物小屋サーカスの経営といった内容ですが、セリフを音楽にのせて歌うことでライトに感じます。
映画全体の雰囲気としては悪くはなく、ミュージカルシーンだけ見るとディズニーランドやUSJのパレードを思い出させます。一部、マイケル・ジャクソンのミュージックビデオにも似ていると感じるミュージカルシーンもありました。ミュージカルが好きな人は楽しめると思います。
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